平成20年09月11日
ソフトウェアに関する会計処理について(通知)
学校法人会計におけるソフトウェアの会計処理については、従来、経費として処理されてきたが、近年、学校法人の教育研究活動や管理運営業務において、ソフトウェアの果たす役割が重要性を増していることを踏まえ、また、ソフトウェアがファイナンス・リース取引の対象となる場合の会計処理について、「リース取引に関する会計処理について」との整合性を確保するため、ソフトウェアに関する会計処理の取扱いの統一を図ることとした。
<会計処理>
(1)ソフトウェアについては、その利用により将来の収入獲得又は支出削減が確実であると認められる場合には当該ソフトウェアの取得に要した支出に相当する額を資産として計上し、それ以外の場合には経費として処理する。
教育研究用ソフトウェアは、その利用に伴い外部より相当額の利用料を徴収する等の例外的なものを除き、将来の収入獲得又は支出削減が確実であると認められない場合が多く、この場合には経費として処理する。事務用ソフトウェアは業務の効率化のために使用することが多く、それによって支出削減が確実であると認められる場合には資産として計上する。
(2)機器備品等に組み込まれているソフトウェアは、両者が別個では機能せず一体としてはじめて機能するものであり、経済的耐用年数も相互に関連性が高いことから、原則として両者を区分せず、当該機器備品等に含めて処理する。
(3)上記(1)に基づいて資産として計上するソフトウェアは、学校法人の採用する固定資産計上基準額以上のものとする。
(4)固定資産に計上したソフトウェアの耐用年数は、学校法人が当該ソフトウェアの利用の実態等を勘案して、自主的に決定する。
(5)ソフトウェアについてファイナンス・リース取引をした場合、原則として、通常の売買取引に係る方法に準じた会計処理を行うこととなり、その会計処理は、そ利用により将来の収入獲得又は支出削減が確実であると認められる場合には当該ソフトウェアの取得に要した支出に相当する額を資産として計上し、それ以外の場合には経費として処理する。
<計算書類の表示>
ソフトウェアを資産として計上する場合には、資金収支計算書では「設備関係支出」の小科目として「ソフトウェア支出」等、貸借対照表では「その他の固定資産」の小科目として「ソフトウェア」等の適切な科目を設けて処理する。
[関連記事]