平成22年08月31日
「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(案)」等に対する意見(会計上の変更及び誤謬の訂正)
<主な内容>
・前期首貸借対照表の取扱いについて
改正案では、前期首貸借対照表の開示を求めていないが、遡及適用等により前期首貸借対照表に重要な影響を与える場合には、投資情報の有用性の観点から、開示を求めるべきであると考える。
・附属明細表の様式について
附属明細表の前期末残高の欄については、遡及適用等が行われた場合に遡及処理後の期首残高が記載されることを勘案すると、株主資本等変動計算書と同様に、「当期首残高」として開示すべきであると考える。
・開示書類全般における遡及修正の取扱いについて
遡及適用等に関して、一般的にどのような記載を行うかについて、開示書類に関する全般的な取扱いを明らかにするか、又は遡及適用等の該当する箇所すべてについて取扱いを規定すべきであると考える。
・初めて連結財務諸表を作成する場合等の取扱い
前期まで個別財務諸表のみを作成していた会社が、当期に初めて連結財務諸表を作成する場合のように個別財務諸表から連結財務諸表へ移行する場合、及び連結財務諸表から個別財務諸表へ移行する場合の比較情報の作成に関する取扱いについて規定することが必要であると考える。
・合併、株式交換等に係る財務諸表の開示について
財務諸表に比較情報が含まれることになったことにより、合併、株式交換等に係る財務諸表の開示においても、比較情報の開示が求められるのか否かについて明確にすべきであると考える。
・連結子会社の事業年度等に関する事項について
連結財規第13条第1項における連結の範囲等に関する記載のうち、連結子会社の事業年度等に関する事項については、会計方針の変更に該当するのか明記されていない。仮決算から正規の決算に変更する場合や、事業年度が変更になった場合は、いずれも会計方針の変更には該当せず、注記のみ求めるという理解でよいか確認したい。
・子会社の決算期変更について
連結子会社の事業年度等に関する事項について、会計方針の変更に該当しないという整理である場合、連結子会社の決算期変更により、連結子会社の事業年度の月数が連結会計年度の月数と異なるときには、剰余金で調整する方法と損益計算書を通して調整する方法とが考えられるが、いずれの方法も認められるという理解でよいか確認したい。
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